無知な鶏 文字のみの詩 2023.01.06 冷たくなった僕の左手を彼女は優しく握りしめてくれるまるで無精卵を温めつづける無知な鶏みたいだ 口の中で音を立てて噛み砕きながらごめんなさいって何回も感情をなくした塊に許しを乞うまるで他の言葉を知らない出来損ないのロボットみたいだ さよならを言う時間だよ僕はただ黙って聞いているから好きなだけ泣き叫べばいいだろう 僕がこんなに幸せなことをどうして誰もわかってくれないんだろう 22.07.27