文字のみの詩

無知な鶏

まるで無精卵を温めつづける 無知な鶏みたいだ
文字のみの詩

ヒトゴトヒトリゴト

僕の中の僕はとっくの昔に 誰かに奪われていなくなっちゃったんだ
詩(いちも詩)

僕のおくすり

学校に行けない僕のおくすりは あのこの優しさだった
短編

プレゼントしたいもの

「ところで、君はほんとうに吊りたいの?」
短編

ローズフォンデュ《Evoked by クロール(syrup16g)》

そしてわたしはきっと、この赤い血が似合う生き物に、なりたい。
短編

君の灰皿

「ねえ、ワタシの灰皿になってよ」
短編

ただ丸いだけの月

「月が醜いですね」
詩(いちも詩)

空のかさぶた

空にできた白いかさぶた 空はいつ怪我をしたの
文字のみの詩

命日

忘れてはいけないと 声に出して確かめるのは それ以外の日は 忘れて過ごしているから
詩(いちも詩)

木星の縞

木星の縞で 絞まる首には後悔の筋
文字のみの詩

さよならが足りない

もっとたくさん さよならをして 早く死ななくちゃいけない
文字のみの詩

あなたのため

わたしの命を言い訳にしないで 君は君のためだけに生きて
詩(いちも詩)

わたしが君に 安売りしたさよならを 思いだして泣いてください
詩(いちも詩)

イニシャル・エー

呆れるほど ありがちな愛してる
詩(いちも詩)

空っぽです

僕は空っぽです 空っぽです
短編

桜になりたかった彼女《Evoked by さくら(syrup16g)》

「せめて死ぬときだけは、綺麗でいさせて」
詩(いちも詩)

歩幅

ふたりが少しずつ近づいて できあがったこの歩幅
詩(いちも詩)

夏が嫌いだ

夏は もう終わってしまうから
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